正しい姿勢とは
始めまして。
石嶋整骨院院長の石嶋です。
初めてのブログなので少し自己紹介を。
当院は2011年9月に取手市にオープンして約8年経ちました。
治療をしていく中で不良姿勢からくる不調の多さを実感し、負傷した箇所だけの治療の保険診療だけでは良くならない不調が多いことを実感しました。
そこで約20年稽古している心身統一合氣道の応用をして姿勢治療をすることを決めたのです。
心身統一合氣道の中では姿勢を重視し、動いているときでも良い姿勢が取れるよう稽古します。
今回は稽古の中で会得した「正しい姿勢」についてお話したいと思います。
正しい姿勢について
正しい姿勢とはどんな姿勢ですか?
と質問されて答えられるでしょうか?
背中がピンとしている姿勢、左右が対称姿勢、まっすぐな姿勢、などと多くの方は思っているかもしれません。
姿勢を正してといわれると背中に力を入れて一時的に背筋を伸ばしたり、壁に背中をつけてまっすぐにしたりする方
が多いと思いますが、これはただ背中に力を入れているだけにすぎません。
その状態を長く保つことはまず無理で力を抜けばすぐに元通りになってしまう。また頑張ってその姿勢を続けても逆
に背中がこわばってしまうでしょう。
気づいたときは背中を伸ばすようにしているんだけど、と言う言葉を良く耳にしますがだいたいがこのパターンで
す。
では左右対称に関してですが、良く歪んでるかどうかを気にする人がいますが左右対称はまずありえません。
右効き左効きがある時点ですでに歪んでいます。
左右差があったとしてもあからさまでなければあまり気にしないで大丈夫だと考えています。
では正しい姿勢とはなにか?
一言で言えば上からの重さを支えられる姿勢です。
人間の頭は60㎏くらいの人で約4㎏、腕一本も約4㎏、胴体約24㎏、脚一本約12㎏あり、その重さを寝そべっている時以外は支えていなければなりません。
そのため背骨はS字を描き上からの重さを分散させる必要があるのです。
まっすぐだと重さを直に受けて長く同じ姿勢で支えられないのです。
まただらっと丸まっている姿勢は楽なようですが、頭、腕が前に垂れ下がり首、背中、腰に実際の重さよりも負担がかかるのです。
S字を描くとは頸椎と腰椎が前に(前弯)胸椎が後ろに(後弯)している状態です。
左右差に関しては左右の筋肉の発達の違いもあり、完全には整うことはあり得ませんが、前後のS字に関しては努力次第で良い姿勢をとることが可能です。(その過程で左右差はある程度少なくなります)
さて問題はここからです。
このくらいの情報は少し調べれば簡単にしることが出来るし、テレビなんかで聞いたことがある方もいるでしょう。
なのに姿勢の良い人は街中を探してみてもなかなかお目にかかることが出来ません。
よく周りから姿勢が良いと言われるという人でも見る人がみれば間違った姿勢であることが多いです。
(チラシやホームページに載っている良い姿勢の例の写真でさえ)
良い姿勢をとろうとS字の姿勢を取ろうとすると最初に書いたとおり、背中に力を入れて無理にまっすぐを作ろうとしてしまう人が多いし、自分でこの姿勢が良いと思っていてもそれが本当に正しいかどうか本人にもわからないからです。
そして姿勢のことを本当にわかっている人も少ないので周りからみても正しい評価が出来ません。
ここが姿勢の難しいところです。
そしてもっとも問題なことは背骨が固まって動かなくなってしまっている人が非常に多いのです。
S字をつくる方法はいくつかあります。
しかし、固まって動かなくなってしまった背骨は自分で動かそうとしても動けず、外部から他者が押したり引っ張ったりしても動きません。それほど固い人は珍しいと思うかもしれませんが、結構多いです。
若い人でもいます。そしてそこまで硬いことに気づかないのです。
その場合S字をつくる方法を試しても背骨が動かないので正しい姿勢をつくることが出来ません。
ここが姿勢の難しいところです。
正しい姿勢をとることは非常に大事なことですが、それは実は至難の業でかなりの努力が必用です。
その努力の結果得られるのが正しい姿勢であり、努力しないでいきなり正しい姿勢を会得するのは不可能です。
たとえばピアノを弾く時に練習しないで初めから曲をひくことは出来ないし、字だって練習なしにいきなりきれいな字を書くことは難しい。姿勢だって例外ではありません。
そして長年の体の癖もあるのでそれを直すのも大変なことです。
最初から正しい姿勢が非常に難しい理由を書いてしまいました。そんなに難しいなら自分には出来ないと思うかもしれません。しかし努力すればだんだん良い姿勢に近づくことは可能です。
そして方法は決して難しくはありません。方法自体はやろうと思えば誰でも出来るくらい簡単です。ようはやるかやらないか、です。
さて長くなってきたので今回はこの辺にして、次回はその方法を紹介したいと思います。
目次