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正しい姿勢を作る方法②



前回のブログのおさらい。

正しい姿勢を作る為には重心の置き方が大事。しかし背骨が固まっているとうまくいかない。という内容でした。

では背骨が固まっている人はどうすればよいか。

簡単です。

緩めればいいのです。

単純なことです。が、大変難しいことでもあります。

なぜ難しいかというと固まるまでに何十年経っているからです。過去の蓄積がある為ちょっとストレットや運動をしたくらいでは良くならないのです。



 

 

 

 

 

まず悪い姿勢でいると体の前の筋肉が縮むます。具体的には胸の筋肉やお腹の筋肉などです。

筋肉は伸びたり縮んだりして動きます。わかりやすく言うとゴムみたいなものです。

縮んだ状態が長く続くと、縮んだまま伸びなくなっていきます。そうなるとゴムみたいな筋肉は伸びない紐みたいになり、さらに固まると頑丈なロープみたいにまで固まります。

すると縮んだ前側の筋肉は背骨を前にひっぱり、背中を丸くします。

更に前に引っ張られるだけではなく、前から書いている通り、上から重さが乗ってくるので更に頭、肩は前に落ちてきます。

そして固まった筋肉と重さに引っ張られた背骨、背中の筋肉に通常の何倍もの負荷が強制されます。それも一時ではありません。

一日のうちにその体勢でいる時間の長さを考えると、その負荷の大きさは計り知れない大きさになるでしょう。

なにもしていないのに背中、腰が痛くなったという人が多いですが、立派に大きな負荷をかけているのです。

更にには破骨細胞、造骨細胞というものが作用し、負荷がかからない骨の部位は必用がないと見なして骨を破壊し、負荷がかかる骨の部位は必用に応じて骨を集める、という働きがあります。(だから足の骨の為にかかとを上げてどんと落とすと良いと言われる)

その結果背中が丸まった姿勢を長年強制された背骨はその負荷の通りに変形していくのです。

こうして筋肉が固まり、骨も変形してさらに老化によりだんだん筋肉が衰えていく・・・

恐ろしい話です。

だから姿勢は非常に難しいのです。

 

さて、ではどうすれば緩められるのか?

骨と筋肉を考えた時にまず大事なことは筋肉が骨を引っ張る、ということです。

整体などで骨をボキボキとやるのが流行りましたが(現在は頸のボキボキは禁止されている)、まず骨を引っ張る筋肉の方を先に緩めないで無理やり動かすと体に負担が大きくなります。整体に限らず体操でもなるべく大きく体を動かすよう指導されることが多いと思いますが、筋肉が固まってうちは体の負担が大きくなります。

それでは具体的に方法です。

ストレッチ

一般的に筋肉を緩めるのにストレッチがあります。

ストレッチは大変有効な方法だと思います。

ストレッチで注意したい点は伸ばしすぎです。

腱反射という言葉を聞いたことがあるでしょうか?筋肉の骨につく部分が腱といいます。この腱が筋肉が伸ばされ過ぎると筋肉が損傷しないように縮むよう命令を出すのです。

すると外では伸ばそうとして、体の中では縮もうとする綱引き状態になり、結果的に筋肉に負担がかかり硬くなってしますのです。

その点を注意してサボるくらいのストレッチをしていると結果的に筋肉は緩んでくるでしょう。

いろんなストレッチがネットや本で簡単に調べられるでしょうから具体的なストレッチはここでは省略します。

ブラブラ体操

ストレッチには種類があり、前述のストレッチはじっくり伸ばす静的ストレットと言われます。

これに対し体を動かすことで体を緩める、動きやすくする動的ストレッチというものがあります。

静的ストレッチは運動前にやると動きにくくなり、ケガしやすくなるともいわれます。寝る前とかデスクワークの休憩などに良いでしょう。

動的ストレッチは逆に運動前にやることでパフォーマンスをあげてケガを予防すると言われます。

筋肉は伸び縮みをして動くと言いましたが、伸びて縮んでを繰り返すことによって筋肉を動かしやすくするのです。

ブラブラ体操は動的ストレッチに近い体操であるといえると思います。

いわゆる健康体操(ラジオ体操など)で行われているのもこのタイプでしょう。

巷の健康体操は大きく体を動かすことを指導されることが多いと思います。

ただ、私の考案したブラブラ体操は小さく動かすことを勧めております。

ブラブラ体操の動きは足は足踏みが出来るくらいの広さ(自然の広さ)で、腕は左右同時に前後ろにブラブラする。歩いている時みたいな動きですが、左右同時に前後ろに動かします。これだけです。

そして腕の動かす範囲が重要です。力を抜いて腕をゆっくり前に出して腕が少し重くなる位置で止める。そしたら降ろして後ろにゆっくり動かし重くなる位置で止める。

この範囲なのです。重くなる手前が自分の体が無理な力を使わずに楽に動かせる範囲なのです。これを超えると頑張って動かさなければならないので筋肉が収縮してきます。そうなると関節の動きもスムーズに動ける範囲を超えてぎこちない動きになっていきます。

筋肉が収縮(縮む)すると関節が狭くなるのです。無理のない範囲で動かすと関節が広い状態で動けるのです。

ブラブラを続けているうちに筋肉は伸びやすくなり、伸びた筋肉は縮むのもスムーズになります(縮んで固まった筋肉はそれ以上縮むのが窮屈になっている)。関節は筋肉が緩むとスペースが広がり動きにゆとりが生まれます(固まった関節は窮屈で動きにくい)。そして少しずつ

更に体は動きやすさを求め、体の動きやすい位置を求めていきます。すなわち重心は前に移動してきて、胸が広がり肩は後ろへ。更に緩めば腕の振りが大きくなるのに従い体が揺れ出し背骨が動きだすのです。

つまりブラブラ体操は筋肉と関節を動きやすくする、そして動きやすい位置(重心)に近づける体操なのです。

ここが大きく動く体操と異なるところです。

そしてブラブラ体操の大変なところは最低10分はやらないとなかなか効果がわからないのです。

動き自体は非常に簡単でこんなのでいいの?って感じるでしょうが、10回20回では効果がありません。

最低10分、できれば一日数回。

何日か続けてやると動きが変わってくるのが実感できるはずです。実感できたときは体が緩み始めた証拠です。

そして背骨まで動きだし柔軟性を回復した後は重心を前に置くだけで背中も素直に伸びてきます。こうしてようやく正しい姿勢が完成するのです。

しかし悪い姿勢は脳に長年記憶されているので元の姿勢に戻ろうとします。毎日繰り返しして体が覚えるまで、そして体が忘れないようにやり続けるのが良い思います。

 

さて大変難しい姿勢の話ですが、ポイントは長年かけて悪くした姿勢はすぐには良くならない、ということです。

そして大事なことはストレッチであれ運動であれやり過ぎないことと続けることです。

それをいきなり良くしようとするから背骨に力を入れて伸ばそうとするのですが伸びません。

長年かけて悪くしたものは長い時間かけて良くしていかなければなりません。

そのための方法を紹介させていただきましたが、良い姿勢というのはその方法を頑張ってやった「結果」であるということです。

大変な苦労を伴いますが、改革には苦労はつきものです。頑張ってやった人だけが得られるものは確実にあります。

大変長くなりましたが、これで姿勢の話はいったん完結しようかと思います。

そのうち気が向いた時に違うテクニックも書いてみようと思いますが、これが一番根本的な解決に近い方法であると考えます。

これを読んで誰か一人でも良い姿勢を身に着けられる人がいればうれしいです。

長々とおつきあいありがとうございました。

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